JLPT Level 2, Reading Comprehension - 2004
問題1 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。答えは、1234から最も適当なものを一つ選びなさい。
| この話をする前に、「時間というものは作ることができない」という、あたり前のことを言っておきたい。1日が24時間であることを変えることはできない。 睡眠時間を削ればいいと言う人もいるだろう。必要な睡眠時間は個人差があるうえに、無理をすると苦痛も大きい。 楽しいことをするために睡眠時間を削るのはそれほど苦にならないものだけれども、勉強のために睡眠時間を削るなど、①なかなかできるものではない。で は、どうすれば時間ができるのか。 おおむね(注1)二つの方法がある。 ひとつは、自分にとっての「ムダな時間を減らす」ことだ。 大学に受かるための時間が必要ならば、それに関係のない時間を減らせばいい。 これは必ずしも、食事や入浴の時間を削れというわけではない。 ②あたり前のように過ごしているムダな時間をなくせぱいいのだ。(中略)) 1日1時間はテレビを見てもいいというような、ある程度の娯楽は許されるだろう。 でも、どれもこれも十分な時間をとるのは、とうてい(注2)無理な話だ。 だから、どうしても自分にとって捨てられないことや捨てられない時間を二つか三つに絞り、それ以外は削ちなければならない。 時間を増やす二つ目の方法は、③「時間の密度を上げる」ことである。 時間の密度を上げるということは、1時間で5ページ勉強するのと10ページ勉強するのとでは、時間の密度が倍もちがうということだ。 前にも言ったように、勉強をやっていないのに「できる」人は、時間的に多く勉強していないだけで、人の何倍ものスピードで十分な勉強量(注3)をこなしているはずだ。 ここで浮上(注4)してくるのが、④一見(注5)ムダに見える時間の効用(注6)である。1 時間だけはテレビを見る、彼女と電話で話すなど何でもいいのだが「遊び」があることで残りの2、3時間の密度がアップ(注7)するなら、それはムダな時間ではなく投資(注8)の時間ということになる。 (⑤)、時間をうまく使うには、自分であれこれと試しながち、こうしたほうが能率が上がる、これは時間のムダだ、ということを知っていく必要がある。 自分で試しつつ、どうやったら時間の密度を上げられるか、何がムダで何がムダでないかを判断できるようになれば、時間を増やすことができるようになる。 そして、一度こういう能力を身につけておけば、一生、時間をうまく使える人になれゐのである。 (和田秀樹『まじめすぎる君たちへ』による) | |
| (注1)おおむね:だいたい | |
| (注2)とうてい:とても | |
| (注3)勉強量をこなす:効果的にたくさん勉強する | |
| (注4)浮上する:うかぶ | |
| (注5)一見:ちょっと見ると | |
| (注6)効用:役に立っところ | |
| (注7)アップする:あがる | |
| (注8)投資:将来の利益のためにお金や時間を使うこと |
①「なかなかできるものではない」とあるが、何ができないのか。
- 寝ないで楽しいことをすること
- 楽しいことをするための時間を作ること
- 寝るための時間を作って、勉強もすること
- 寝る時間を減らして、勉強の時間を作ること
②「あたり前のように過ごしているムダな時聞」とあるが、ここでの「ムダな時間」とはどのような時間か。
- 睡眠時間
- 食事や入浴の時聞
- 目標に関係のない時間
- 大学に入るために勉強する時間
筆者は③「時間の密度を上げる」ことについて、どのように述べているか。
- 時間的に多く勉強する人の時聞の密度は低い。
- 短い時間で多くの量をこなす場合、その時間の密度は高い。
- 何倍ものスピードで人と同じ量をこなす人の時闇の密度は低い。
- 長い時間をかけて、いつもと同じ勉強量をこなす場合、その時間の密度は高い。
④「一見ムダに見える時間の効用」の説明として、合うものはどれか。
- テレビを1時間見ることで、情報量が増えること
- 遊びや投資の情報を得ることで、能率が上がること
- 恋人と電話で話すことで、会う時間が節約できること
- 遊びをすることで、かえって勉強の集中力が高まること
(⑤)に入る最も適当な言葉はどれか。
- つまり
- それが
- または
- ところが
筆者の主張と最も合うものはどれか。
- 時間の密度を上げる努力をするよりも、ムダな時間を減らした方が能率が上がるはずだ。
- 「できる」人のように、短い時間でより多くの勉強量をこなすには、投資の時間を減らす必要がある。
- 時間をうまく使えるようになるには、ゆっくりとあせらず、自分のぺースで好きなことからやることが重要だ。
- 時間をうまく使えるようになるには、自分でいろいろやってみて、その時間がムダかどうかを判断する能力を身につけなければならない。
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by Peter van der Woude
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Updated: 15-June-2008